マンガの対面朗読

2006年01月30日 更新 | タグ: アクセシビリティ

視覚障害者向けに、まんがを朗読することは、新たな試みです。
公の福祉的サービスとして、そういうものがあるとはほとんど聞きません。
小説の対面朗読と違って、文字だけを読んでいても、その面白さを伝えがたく、朗読の際にはいくつかの工夫が必要になります。

どういうやり方がよいかは、当事者にしても、はっきりわかっていませんが、いくつかポイントをあげるとすると、次のようなことかと思います。

  1. 基本的にせりふや書かれている文を読む。
  2. せりふのないシーンでは、話の展開を説明する。
  3. 絵について、読み手が印象的だと感じたことを説明する。
  4. 対面で朗読しているなら、聞き手は、聞きたいことを質問する。

この中で、3については、読み手もそのまんがを楽しんでいることが大事です。
マンガの中にも新聞や小説と同じように、難しい感じや言葉遣いが出てきますから、そういったものについては分かりやすく解説する必要もあります。

メモ:著作権について

弊社内で対面朗読をしたものを一部録音し、事例としてアップロードさせていただこうと、当該漫画の出版社に許可申請をしたところ、残念ながらやはり著作権保護の観点から録音したものをインターネット上に載せることについての許可はいただけませんでした。
下記事例の適用を期待したのですが、ノウハウを共有できずに少々残念です。

著作権法に定める著作権の制限の例外として、視覚障害者用の点字図書や録音図書は著作 権使用料が免除されており、著作権者の了解なしに図書を製作・複製したり貸し出したりすることが認められている。
Wikipedia「日本点字図書館」の項目より

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